【元バンドマンのCDレビュー】NakamuraEmi『NIPPONNO ONNAWO UTAU Vol.6』感想

3 min
NakamuraEmi『NIPPONNO ONNAWO UTAU Vol.6』レビュー
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前作のアルバムから約11ヶ月、2018年2月20日にNakamuraEmiのメジャー3rdアルバム『NIPPONNO ONNAWO UTAU Vol.6』がリリースされた。

今作ではどんな女性像を見せてくれるのか。どんな生き様を感じさせてくれるのか。

この記事では、NakamuraEmi『NIPPONNO ONNAWO UTAU Vol.6』をポエミーな感想を書き綴る。

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01. バカか私は

乾いたスネアが印象的なイントロからはじまるのは「バカか私は」
なんと言っても聴きどころはドラムだ。

歌詞にあわせて感情を伝えるようなリズムパターン選びがたまらない。
「だって誰か」ではじまるところでは、ハイハットをオープンにしてスローなリズム感を演出している。

悲しくて辛くても一人で頑張っている必要はない。人とのふれあいに幸せがあると提示するNakamuraEmiの歌詞がスルリと心に入ってくるドラムの名プレーだ。

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02. 雨のように泣いてやれ

「雨のように泣いてやれ」はグルーヴィーなベースに思わず身体がノッてしまうダンサブルな曲。

私は20代中盤ぐらいまでは感情を失ったように涙が出なかった。泣いている自分がみっともないとも思ったのもある。
30代になった今はボロボロ泣いている。これが大人になるということなのかもしれない。

世界で一番いい香りの石鹸で どうせまた洗っちゃうんだからさ
雨女がくれた絶好のチャンスさ 雨に紛れて泣いちまえ

NakamuraEmi 「雨のように泣いてやれ」より引用

歌詞に出てくる「雨女」とはNakamuraEmi自身のこと。
泣くことを忘れてしまったなら彼女がくれた涙のチャンスに乗ってみるのも良いと思う。

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03. 女の友情

「女の友情」はカワムラヒロシのギターが光るサルサ調。

友達同士で陰口を言ったり陰湿なものがうごめいていそうな女の友情をNakamuraEmiはどう見るのか。
もちろんそういう面もあるけれど、そんな薄い友情を乗り越えたらもっと強い絆がある。

綿あめみたいな世界が キャンディーのように強くなる

NakamuraEmi 「女の友情」より引用

私は女だけではなくて男だろうが薄っぺらい友情も存在すると思う。それを強くするのはお互いの気持ち一つ。
このフレーズがすごく好きだ。

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04. いつかお母さんになれたら

「いつかお母さんになれたら」はNakamuraEmiが保育士をしていた頃のエピソードから、自分が母になったら……を曲にしている。

自分が年齢を重ねて、周りの人達にも子どもが誕生して、自分ならどんな育て方をするのか。優しさのつまった広い大地のような温かみを感じる。

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05. おむかい

ホッとできる店に入ったような気分になる「おむかい」

文字通り「お向かいさん」の曲で、前作『NOUV5』に収録されている「新聞」のようなテイストだ。
お互い支え合って生きていたむかしっていいよなーと歌ってくるNakamuraEmiがノスタルジックな思い出を蘇らせてくる。

実家に住んでいたときと比べて挨拶を交わす人は減った。
でも今住んでいるところでも挨拶する人はまだ多い。もう助け合うような関係性を作るのは難しい。けれど最低限をお互いを知っている「ご近所さん」がいるのは少し安心だ。

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06. 痛ぇ

「痛ぇ」はNakamuraEmiが尊敬する竹原ピストルへの曲。

ヒューマンビートボックスが参加していて、ライブ感の強い。このライブ感も竹原ピストルへのリスペクトではないだろうか。

尊敬する人との出会いは自分を大きく変える。
私もそんな出会いがあったこと。特別だったことにすごく感謝している。

「痛ぇ」は本当に歌詞が良い。

あなたを見てると自分が情けなくて あなたを見てると疲れちゃうんだけど
あなたを見た後はいい目をしてて あなたに出会えて良かったと思って

NakamuraEmi 「痛ぇ」より引用

尊敬する人を見るとすごくパワーをもらえるけど、とても疲れるし、卑下してしまう。
私はそれになかなか気がつかないまま今まで過ごしてきた。

ここだ!と思えるタイミングで「見る」のが自分を奮起させられるベストなんだ。

07. 甘っちょろい私が目に染みて

アルバムも終わりが見えてきたところで、こんなに涙を誘う曲を持ってくるのかNakamuraEmiというアーティストは。
まさに「甘っちょろい私が目に染み」る。

冒頭の歌詞に一気に持っていかれる。

女の子に生まれてきた辻褄を 合わせるように
1000円で買ったワンピース 皆振り返る

似合ってなくてもいい 丈があってなくていい
この色を着てみたかったんだ 自分が花みたいになれそうで

NakamuraEmi 「甘っちょろい私が目に染みて」より引用

私は周りに求められるがままに生きてきたつもりもないし、彼女ほど自分に厳しく生きていたつもりもない。
でもド頭から気持ちを持っていかれた。実は周りのイメージに合うように生きてきたのかもしれない。

「自分でいい」みたいな自己啓発本みたいな応援ソングは大嫌いだけど、人っぽいこの曲は心を鷲掴みにしてガンガン振り回してくる。

この歌詞が書けるNakamuraEmiがもっと好きになった。

08. 相棒

「相棒」はVolkswagenとのコラボレーションソング。

NakamuraEmiにとって車はプライベート空間であり、相棒。愚痴を言ったり、涙を流したりまるで親友のように頼りにしている。

どこに行くのでも相棒が一緒なのは心強いだろう。MVの車窓のような暖かさを感じる曲だ。

NIPPONNO ONNAWO UTAU Vol.6 総評

NakamuraEmiのアルバムはタイトルどおり女性のアルバムだ。
それなのになぜ男の私は彼女が好きなのか。
理由は彼女がカッコいいからだ。

もちろんカッコつけているというわけでない。弱さを見せているからカッコいい。
情けなくてウジウジしているところなんて女だろうと男だろうと見せたくない。恥ずかしい。
だけども彼女は臆せずガンガン見せる。

『NIPPONNO ONNAWO UTAU Vol.6 』でも彼女のカッコよさは随所に感じされる。
男とか女とか関係なく、人だからこそ琴線に触れる曲がきっとあると思う。

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ドラマーとして複数のV系バンドに参加。ワンマン、ツアー、レコーディング、握手会などを経験する。
バンド解散後、サポートドラマーに転身。数多くのバンドで仕事をしたのち、約10年の活動に区切りをつけて引退。
えむグルーヴでは過去の経験を活かし、バンドマンへのアドバイス記事を書いている。

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