少女。女性。魔女。「吉澤嘉代子」という存在は一言では表せない。
吉澤嘉代子の曲は、気持ちの良いBGMをバックに素敵な短編小説読んでいるような気分にさせてくれる。
この記事では、吉澤嘉代子の良さとおすすめ曲を紹介する。
吉澤嘉代子の魅力
まるで小説?詞の世界観に吸い込まれる
吉澤嘉代子さんの真骨頂はズバリ、詩だ。
文学少女らしく、素敵な言葉に乗せられて、気付いたら知らない場所に連れて行かれたような不思議な詩。
ただ曲を聞き流すのではなく、彼女のように、詩をじっくり読みたくなるようなアーティストは、なかなかいない。
昭和歌謡を現代風にアレンジ すっと心に溶け込む楽曲
幼少期ってどんな音楽を聞くだろうか?
両親が何かのジャンルに心酔していなければ、多くの人はJ-POPが自然と耳に入る。
彼女のバックグラウンドには井上陽水をはじめとして、日本の歌謡界を彩ったさまざまなアーティストがいる。
どこか懐かしく感じる楽曲たちに、親近感を感じるけども古臭いわけではない。
吉澤嘉代子さんはこのバランス感覚が抜群だ。
吉澤嘉代子さんのおすすめ曲5選
私の拙い文章で説明するには限界がある。早速だが、おすすめ曲を紹介する。
『地獄タクシー』
私が吉澤嘉代子さんにハマるきっかけになった曲だ。
まず冒頭の歌詞。
穏やかな昼下がり、私はタクシーに乗って空港へと向かっておりました。
吉澤嘉代子「地獄タクシー」より引用
レースの手袋に滲んだ赤黒い染みを隠して、重い鞄を抱きしめた。
1番は女性視点、2番は男性視点で語られる物語。
江戸川乱歩を感じさせるような言葉選び。
おどろおどろしい歌詞に対して軽やかでレトロな曲調。
彼女の妄想力が余すところなく発揮された1曲だ。
YouTubeでは歌詞も表示されるので、ぜひ歌詞を読みながらこの物語を味わって欲しい。
「地獄タクシー」は3rdアルバム『屋根裏獣』に収録されている。
『東京絶景』
東京ってどんなところだろうか?
人によっていろいろな東京がある。
ネオンがきらめいているかもしれないし、排気ガスで薄汚れた空気を闊歩する大量のスーツ姿でよどんで見えるかもしれない。
その中で、自分にとっての東京絶景とはなんだろうか?
彼女が切り取った東京絶景には、こんな景色があったんだなと思い起こさせる。
『手品』
『手品』は恋愛の歌だ。
と聞いてどんな詞・曲を思い浮かべるだろうか。
女の子が彼氏に手品でも見せるのかなーなんて思っていると予想を裏切る事になる。
手品を何のために使うのか。
軽やかな曲調に合わせて使われる手品。
この曲の最後の歌詞に注目して欲しい。
ちなみにこの曲は北原ミレイさんの『さんげの値打ちもない』にインスパイアされたそうだ。
どちらも名曲だ。
『綺麗』
綺麗でいられると思う時間は人それぞれで、一瞬かもしれないけど、一生かもしれない。
愛する人には綺麗な私を見て欲しいし、その思い出のまま、ずっといたい。
そんなとき、「私」はどうするだろうか。
あの夜の私を 思い出して
吉澤嘉代子「綺麗」より引用
一生綺麗だって 思ってくれるのなら
いいな いいな
主人公の純粋な気持ちと選んだ道。
ぜひ聞いて確かめて欲しい。
「東京絶景」「手品」「綺麗」は2ndアルバム『東京絶景』に収録されている。
『ケケケ』
ここまで紹介してきた、吉澤嘉代子さんのイメージを覆す曲を1曲。
散々世界観がーと言ってきたなかで紹介しにくいのが、こういう一面もあるよということで……(笑)
YouTubeのサムネがすでに意味を表しているが、『ケケケ』はムダ毛とおさらばする曲だ。
吉澤嘉代子はユニークな曲も書ける!しっとりした気分を吹き飛ばすパワフルな歌。
「ケケケ」は1stアルバム『箒星図鑑』に収録されている
おわりに
吉澤嘉代子の曲を5曲に絞るのが辛いほど、他にも素晴らしい曲がいっぱいある。
妄想の世界を楽しんだり、音楽にうっとりしたり、日常から少しワープして吉澤嘉代子ワールドを堪能しよう。
今回紹介したなかで、お気に入りの曲が見つかったら、ぜひCDを買ってみて欲しい。

Twitterでは、このブログの更新情報やゲーム情報などを発信しています。フォローして頂けるとうれしいです。
▶Twitterをフォローする